墨流し(すみながし)は、水面に墨や染料を垂らして広げながら、竹串などで動かしてできた模様を、和紙や布などに写し取る伝統的な染色技法です。絵心関係なく、初心者でも世界に一つだけのアートを楽しめます。やり方や材料を詳しく見ていきましょう。
墨流しの魅力

墨流し染め=マーブリングというとイメージしやすいかもしれません。顔料を水面に浮かべ、広がり方や風の加減で毎回異なる形を描きます。そんな偶然で一瞬の芸術が魅力です。また、苦労を水に流す縁起物といわれ、気持ちのおもむくまま、完成した美しい模様に癒されます。
マーブリングと墨流しの違い
誤解されがちですが、墨流しとマーブリングは少し異なります。水面に浮かべた模様を紙などに写し取る基本の仕組みは同じですが、使う液体、模様の作り方に違いがあります。

墨流しは日本の伝統技法で、水面に墨を含んだ顔料を垂らし自然な動きや風で偶然の模様を作ります。

墨が含まれている顔料ならではのカラーは淡く優しいくすみ色が特徴です。深みのある和カラーで控えめです。

一方、マーブリングは海外発祥で、粘り気のある専用液の上に絵の具を浮かべ、道具で意図的に模様を描く点は、墨流しと異なります。色合いもカラフルで規則性の模様がつくれます。
基本的なやり方
自宅でキットを使って楽しめますが、今回は扇子を使った墨流し体験をしににわか日和さんを訪れました。

東京、浅草の店舗で小紋・浴衣などを取り扱うにわか工房さんでは墨流し染の着物も取り扱ってます。小物や衣服に染めて、伝統的な美しい柄を楽しみながら、自宅の洗濯機で丸洗いが可能という高い実用性もあります。
準備するもの、手順

材料は墨流し専用の彩液のほかに、広めのバット、筆、水洗い、汚れ予防のエプロンや新聞紙。
そして染めたいアイテム(ハンカチor扇子)を用意。
水を張る

平らな容器(バットなど)に、深さ数センチほどのきれいな水を張ります。
筆で染料を落とす

色を決めて、染料を水面に落とします。染料をたっぷりつけた筆を水面に少し水面に触れる程度でOK。表面張力で丸く広がります。好みによりますが、メインカラーと系統が異なる差し色をプラスするとメリハリがつきます。
竹串で模様をつくる

水の表面に浮いた染料を竹串を使って動かします。マーブル模様の波紋を軽くかき混ぜたり、息を吹きかけたりして好みの模様に整えます。
写しとる

出来た模様を扇子の紙の部分にそっと写し取ります。一度で一瞬で写し取れるので模様が吸い付いたあとは優しく引き上げます。
乾燥させる

平らな場所で乾かして完成です。扇風機やドライヤーを使用すれば数十分で乾きます。
ポイントや注意点

・コツはゆっくり模様をつくる、そっと写すといった丁寧な作業がポイントです
・お子さんもできますが、大人でも慎重な作業を要するため、フォローしてあげましょう
・大量の水を使わず、お気に入りの場所へ向かって丁寧にすり上げるのがポイント
自宅でおすすめキット

自宅でも墨流しを手軽にできます。キットを利用すれば和紙や染料6色、説明書つきで初心者でも簡単にはじめられます。


