色鮮やかで指先のタッチが伝わるチョークアートはカフェの店頭やウェルカムボードなどでよく見かけますね。立体的な色彩表現と指で直接描ける手軽さに人気が高まっています。そんなチョークアートですがハードルが低く、塗り絵感覚で誰でも楽しめます。
そこでチョークアートの描き方や材料を見ていきたいと思います。これからはじめてみたい人必見です!
チョークアートって?
ハンドメイドタッチが特徴的なチョークアートは、カフェの店頭やウェルカムボードなどでよく見かけますね。カラフルでお店の個性が出た看板は、目を惹き手描きの温かさについ視線が向いてしまいます。
筆を使わずに指先を使うので身体で直接感じるクレヨンのような感覚に童心に返ってワクワクします。
黒板アートとチョークアートの違いは?
黒板アートとチョークアートと似ていますが、あまり線引きはありません。チョークアートは学校の部活や大人向け教室もあるほど人気で、高クオリティの作品も多いです。
違いの一つに学校のチョークは黒板消しが使えますが、チョークアートの板は黒板消しで消えません。意外と消えにくく、濡れ雑巾などで拭いても元の状態に戻すことは難しいのです。消しゴムで消すか、色を重ねて描き直すほうがキレイです。
チョークの選び方
チョークは手軽に100均でも購入できます。チョークの粉は食品に使用される炭酸カルシウムや硫酸カルシウムを原料としたものが多ですが、粉や汚れが気になる人もいるかもしれません。
そんな人は乾いたタオルで消すことができるボード用マーカー「ポストチョーク」があります。筆記した後、チョーク風の色合いが徐々に浮き上がってきます。
また高品質のオイルパステル「ネオパステル」もあります。
ソフトでクリーミィ、その発色の美しさにやみつきになる大人向けのアイテムです。
さっそく実践!
チョークアートの初心者の筆者は材料や描き方が不安なので、あらかじめ必要なものがそろったキットに挑戦しました。
用意したもの
キットはざまざまありますが、今回は好みの絵柄のチョークアート 入門キット4をチョイス。キットには
・カランダッシュ ネオパステル6本
・カランダッシュ スプラカラーソフト(黒)1本
・スーパーチャコペーパー(転写用紙)1枚
・描き方の手引き1部
・原画1部
修正や加筆で使用するスプラカラーソフト、下絵をスムーズにトレースできるチャコペーパー、写真付きの丁寧な説明書入りなので初心者にも安心。
その他用意するものは、
・テープ(マスキングテープもOK)
・画面保護スプレー
・手拭きタオル
作品を保存するなら画面保護用のマットバーニッシュのスプレーもおすすめ。触ってもパステルが落ちないようにします。
下準備
ボードに下絵を描くために、転写用紙を使って見本絵をトレースします。最初は何を描けばいいのか迷うので絵柄付きキットなら絵心がなくても好みのデザインに仕上がります。
ブラックボードに原画の外枠をあわせ、原画とボードの間に転写シートを挟んでずれないようにテープで固定します。
見本絵の線をボールペンでなぞり転写します。下絵は黒い線なのでどこまで転写したか把握できるよう、色つきのボールペンを使うと便利です。
作業が終わったらトレースがしっかりできたか確認してからテープを外します。チャコペーパーでのトレースは、ボードの汚れや修正作業の手間を省き、失敗しないコツに。
ブラックボードで練習
本番前にまずは練習します。
試しに描いてから本番を制作。ブラックボードは両面使用できるので、下描きのない面を利用。塗りつぶすときはくるくるとパステルを回しながら塗り重ねます。
チョークは柔らかく、力を入れなくても描きやすいです。クレヨンのように先端が丸平べったいので、細かい線を描くときにコツがいります。
チョークアートらしいハイライトの立体感やグラデーションを描いてみます。グラデーションで別の色と馴染ませるときは指の腹を使っても◎。修正するときの黒い消しゴム役のスプラカラーソフトを利用すると本番でも慌てません。
【本番】文字を描く
指の腹を使うと指がすぐ汚れますので手拭きタオルは必須です。描く手の下に彩色した部分があると手が汚れたり色がうつりやすいので描く順番は一番上の文字からスタートします。
初心者なので自己流ではなく説明書の描き方アドバイスに沿って進めたいと思います。
文字部分は2色のグラデーションにするため文字を2分割してアウトラインをなぞります。その後塗りこんではみ出ないようにしていきます。
食べ物は質感を意識
絵柄によって質感や立体感を意識するとより雰囲気が出ます。パイナップルの繊維にはスジがあるので質感を意識しながら仕上げに茶系のパステルでスジを入れます。
透け感や半透明の表現
グラスや食器などガラスで透明感のある絵柄の場合。白は最初から濃い線を引くと失敗しやすいので薄くアウトラインを引き、徐々に濃くします。光の反射とガラスの質感を意識し半透明で乳白状になるよう指の腹でぼかします。
カラフルなドリンクの彩色
ドリンクの中身の彩色です。お店の看板なら商品のイメージを伝える大切な役目です。瑞々しく明るい印象に仕上げましょう。
グラスのラインとドリンクの色の感覚を5ミリあけて彩色、ハイライトカラーでグラデーションにし、仕上げに白でグラスの質感を出します。
花&葉の彩色
自然の彩色は花びらや葉脈など特徴をとらえながら繊細に表現するほどより本物感が伝わります。
花びら・葉のグラデーション、白やスプラカラーソフトを使って花びらや葉脈の線を加えるとより質感が生まれます。
完成!
全体的に仕上がりをチェックしてはみ出している箇所をスプラカラーソフトで修正します。
外枠を加え、画面保護スプレーを塗布して完成です!
ポップで大胆な線画はとても新鮮で思った以上の発見や面白さがありました。チョーク独特の指先で描く感覚も心地いいですよ。
【まとめ】チョークの質感を楽しもう
今回はキットで基本を練習しましたが絵柄や文字など自己流で自由に表現を楽しめるのもチョークアートの魅力です。便利なアイテムを使いながら新たな表現を楽しんでくださいね。