水彩画が乾く前に塩を振りかけると、塩が絵の具を吸収し、白く雪の結晶のような表現ができるのはご存知ですか?
水をたっぷり使いながら、美しい模様を表現できるのは水彩画ならではの表現です。そこで、実際に塩まきの技法に挑戦してみます!手順や成功しやすいポイントなどもあわせてお伝えしたいと思います。
使用する塩の種類
使う塩は人工甘味料や加工された塩ではなく、精製された天然の塩が望ましいです。
なるべく小さい粒の方が溶けやすいようですが、反応の違いを見るため2種類の塩を用意。
左の粒が大きい粗めの塩と、右のミルで潰した細かい塩を用意。どんな違いが出るでしょうか?
さっそく塩まき実験スタート
画用紙に多めの水で絵具を溶いてさっと塗ります。結晶が見えやすいように、濃いめの青にしました。ちょうど良い水分量で塗っているとそのうち絵の具が乾いてしまい、何度か重ね塗り。
粗めの塩を使用してみると
画面が濡れているうちに手でパラパラっと塩が一箇所に集中しないようにふりかけます。
2〜30分ほど放置すると絵の具が乾いてきました!
が、塩が溶ける気配もなく、ぶつぶつとした塩の質感そのままに乾いてしまいました…
粗めの塩では、失敗です。
細かい塩を使用してみると
気を取り直して、新たな紙に絵具を塗り直して、今度は細かい塩でやり直しです。
絵具が乾きはじめる段階で塩が溶けて白くふわっと広がる瞬間が見られました。これは、見るのが面白い。「おおー!」と少し感動。
紙が波打ってしまったため、塩の表現にも影響が。
水たまりのような、水が多めの箇所は塩が一気に溶けてしまい模様が潰れてしまいます。対して水が少ない箇所は塩が溶けずに紙にこびりつくというムラが見られました。
まとめ
絵具が乾いて、模様ができるのをワクワクと待つ時間も楽しめました。ある程度コツがいると思うので思い通りの表現にするには条件が必要だと思います。ポイントとして、
・波打ちしにくい紙を使用
・水の量を適度に(多すぎても、少なすぎてもダメ)
・塩を置いたら動かさない、自然乾燥で
こんな点です。
紙が波打ってしまうとキレイに表現できないので、水分を吸収しやすい厚手の紙と、水の量が肝心のようです。水張りをしてみるのも一つの方法です(手間はかかりますが)。
ゆめ画材では水彩用の紙を豊富に揃えていますので、ぜひ見てみてくださいね♪