水筆ペンを知っていますか?水筆(すいひつ)ペンは、軸に水を入れて使用する、筆洗が不要のペンです。必要最小限の水だけで描けるので、環境にも優しいです。
キャップが付いていて携帯性にも優れているので、屋内外を問わずに使用できます。 固形水彩絵具と組み合わせて、野外スケッチなどにもおすすめ。そんな水筆ペンの使い方や特徴などをみていきたいと思います。
呉竹の水筆ペン
水筆ペンといっても、さまざまなメーカーがあるので迷ってしまいますよね。水が出る仕組みや筆の細さ、柔らかさなどメーカーによって違うので、比較してみてくださいね。今回は呉竹を使用。呉竹には書道用の「水書用筆」と彩色用の「水書筆ぺん」の2種類ありますが、水彩画で使用するため、ぼかしがしやすい「フィス 水筆ぺん」の中サイズにしました。
さっそく使ってみよう
それでは、実際に使ってみたいと思います。水を入れたコップと、筆の水分の吸収用にぞうきんを用意。
まずは水を入れる
ペンには水を入れる栓がついていて、スポイトのように水を吸い上げられます。逆さにした状態から水を吸い上げると手が濡れず便利です。また、蛇口から水を注いで入れてもOKです。コップに水を入れて、逆さまから水を入れました。何回か水を吸い上げて…スペースいっぱいに水を入れるにはちょっとしたコツがいるかもしれません。
筆に絵具を馴染ませる
軸の「PUSH」の部分を指で押すとジワーと水がにじみ出てきます。絵具を筆にとって、色の濃さ、筆の濡れ具合を調整します。「PUSH」を押しすぎると水が側面からポタポタ落ちてしまうので、気をつけましょう。
塗っていく
穂先が尖っているので、細かいところも塗りやすいです。柔らかな毛質であるものの、全体にコシのある硬めの穂先なので弾力があって安定感があります。
時々筆を洗う
色を変えたい、リセットしたいときは水を出して穂先をぞうきんで拭います。すぐに筆がキレイになりました。さまざまな色を使うときは水を吸収しやすいぞうきんがあると便利かもしれません。
完成!
新感覚の筆を楽しめました。「PUSH」部分を押して筆を洗う・拭くの繰り返しでさらに水を追加したりもしました。洗う手間がないのは片付けがスムーズ。ぼかし表現もしやすく、柔軟性がある筆質に、丈夫そうなところも気に入りました。
使用後は、栓の水を全部捨てて筆の水気をなくしてからキャップにしまおうね
手入れをしっかりして、筆をキレイに長持ちさせたいね
固形水彩との組み合わせもおすすめ
今回は水で溶かしてすぐに使える固形顔料を使用しました。濡れた穂先で絵具を溶かしながら使用する固形顔料。絵具をチューブから出す手間が省けるので屋外スケッチにも最適です。
まとめ
呉竹の水筆ぺんの穂先の大きさは中字から極細、太字と3種類あるのでお好みや表現に合わせて選んでくださいね。手軽な水筆ペンを使って、フロッタージュや水彩など、さまざまな表現で彩色を楽しんでください。