子どもだけでなく年配の方にも人気の塗り絵。大人の塗り絵は下絵が風景やアーティストのデザインなど繊細で落ち着いた絵柄が特徴ですね。
簡単で初心者もはじめやすいことから人気が高まっています。塗り方のコツや技法を知れば、より表現の幅が広がります。そこで、初心者におすすめの道具や技法を紹介したいと思います。好みややり方はそれぞれですが、参考にしてくださいね。
おすすめの道具は?
色鉛筆と塗り絵用の下絵があれば塗り絵はすぐにはじめられます。そこで初心者におすすめのアイテムを見ていきましょう。
色鉛筆
色鉛筆といっても、種類がたくさんありますね。100均一など手軽に入手できますが、クオリティの高いメーカーのアイテムも注目したいところです。色鉛筆には油性タイプと水彩タイプがあるのはご存知ですか?見た目は同じですが、違いをチェックしてみましょう。
水彩色鉛筆
水彩色鉛筆は、芯が柔らかめが多いです。その理由として芯が柔らかい方が水に溶けやすいからです。水で溶かせば水彩画のタッチになるのが特徴です。
ドライ&ウェットのように水彩色鉛筆で描いた後、濡らした水筆ペンなどでその上をなでる方法がおすすめです。水彩色鉛筆の色が水に溶けるように優しく広がり、水彩画のような雰囲気が出ます。
油性色鉛筆
油性色鉛筆は油を多く含むため水に溶けにくく、弾く特徴が。発色はとても鮮やかで、塗り重ねても色が濁りにくいです。
芯は硬めが多いですが、クレヨンのような描き味や柔らかい描き味のものもあるので好みで選びましょう。
おすすめのセット
色鉛筆は12色セットが定番ですが24色、36色など多めのセットも。使える色の数が増えればそれだけ表現の幅も広がります。初心者は24~36色前後がはじめやすいかもしれません。
芯の硬さも大事ですので実際に試して硬さや色の感覚をつかんでから決めましょう。
塗り絵用の下絵は何がおすすめ?
大人の塗り絵用の下絵の本は、本屋さんでも売っていますが、練習用に100均などからはじめるのもおすすめです。
初心者にはグラデーション表現が身につきやすい花の塗り絵が練習に◎。絵柄を選ぶポイントとして、
・自分が塗りたくなる絵柄か
・何色を塗るか判断しやすいもの
こんな点です。柄が細かすぎないもの、絵柄が好みのものを選ぶと飽きずに進められます。また、塗る色を迷わず決められる絵柄だと、スムーズに進められます。
おすすめの絵柄
絵柄は選ぶのも楽しくなりますね!そこでおすすめをご紹介します。
ポストカードブック 可憐なバラ
ポストカードブック 可憐なバラは花の女王と称され、その見た目と優雅な香りで人々を魅了するバラをテーマに16作品を厳選して収録しています。
見本となるポストカードサイズの薔薇の絵16枚と、塗り絵のポストカード16枚がセットなので、贈る楽しみもできます。
見本があるので、色も迷わず選びやすいですね。
人気浮世絵師編 オリジナル原画付き
北斎「凱風快晴(赤富士)」、栄松斎長喜「初日の出」はじめ春信、写楽 人々の福への祈りが込められた、吉祥性に富んだ浮世絵11点入りの人気浮世絵師編です。
絵柄の一部見本です。名作を塗り絵として表現できるのは面白いですね。昔らしい和のカラーで表現しなくても好きな画材で自由に彩色することでオリジナルの絵が仕上がります。海外へのお土産やプレゼントにも◎。
かわいい の魔法にかかる 夢色ファンタジー塗り絵
優しい色合いと繊細なタッチのイラストで圧倒的支持を得るイラストレーター「たけい みき」氏の夢色ファンタジー塗り絵です。
ペガサスやプリンセス、うさぎ、花、スイーツ、ネコなどの絵で塗り応え満点です。色遣いの秘密も参考になります。見本のようなカリスマカラーに近づけるには推奨の色鉛筆 ニュアンス12色セットを使用すると本物に近づけそうです。
DALER ROWNEY 塗り絵 シンプリーアートセラピー ジオメトリック
パズルを埋めるように、描かれている模様を夢中で描く作業が楽しくなる、デーラー・ラウニーシンプリーセラピーのぬり絵シリーズです。
はっきりとした規則的な線画と細かな絵柄が特徴でアートセラピーとして自分の新しい一面を発見できる大きな手助けをしてくれるでしょう。
ゴールドファーバー色鉛筆24色セットと「ひみつの花園」 書籍付き
塗り絵本に合う色鉛筆を一緒にそろえたい人は色鉛筆24色セットと美しい塗り絵ブックのセットも。プレゼントにも喜ばれる美しい塗り絵です。
大人の塗り絵のコツ 実践編
子どもの頃は、線からはみ出さないように、思うままに彩色していた塗り絵ですが、テクニックもあります。
もちろん、塗り方は好みで正解はありません。綺麗に塗らなきゃと力が入ると、何だか疲れてしまいますね。少しだけ工夫をして、初心者の筆者も練習からはじめたいと思います!
どこから塗る?
用意したのは練習用の花の絵柄です(無料ダウンロード)。絵柄にもよりますが、好きなところから塗っていきたいと思います。
どの色からにしようかなと、迷う方はいるはず。そんなときは、薄い色から塗る方が、消しゴムで消しやすいのでおすすめ。
塗り方のコツ1 陰影でメリハリ
風景画や草木に影があるのと同じように、塗り絵にも光の部分を意識して陰の部分を想定して濃淡でメリハリをつけてみたいと思います。この角度から光があたっているなと想定し、白い部分を残しながら色を加えてきます。
塗り方のコツ2 縁取りをするか否か
子どもの頃は縁取りをして塗るのが好ましいとそのやり方でやっていました。その方が枠からはみ出にくいからです。自然画の場合、枠をなぞってしまうと立体感が伝わりにくいので、今回縁取りなしではじめました。
とはいえはみ出すのが怖いのでなるべく外側から内側に塗るように意識します。
塗り方のコツ3 塗る方向
色鉛筆の塗る方向で質感があらわれます。なるべく一定で安定して塗る方が、全体的に統一感が出ます。筆者の好みでは、縦でも横でもなく、斜めに寝かせるように持つと、力が入りすぎずちょうどいいです。短めの感覚の方がムラなく塗りやすいようです。
塗り方のコツ4 重ね塗り
重ね塗りをするといっそう深みが増します。混色をするときの色のチョイスは、目に見えた色を加えることも大切ですが、普通の色でなく対比的な色や同系色を入れると奥ゆかしくなったり瑞々しい仕上がりに。花びらは明るめの色で重ね塗りし、葉の色は緑に黒を少し入れてくすみを入れました。
完成!
ざっと塗るとこのような感じになりました。所要時間は15分くらい、自己満足ですが塗り絵に没頭できる時間を楽しんだと思います。他にも背景に色を加えたり、さらに重ね塗りやぼかし表現を入れると色合いも深まりそうです。
グラデーションや水彩色鉛筆なら水を加えてぼかしを入れてもいいね
質感のある紙や、水の吸収しやすい紙など台紙によって表現も広がりそう
動画でも参考にしながら、いろいろなテクニックを試してみましょう
【まとめ】コツを知って表現を広めよう
大人の塗り絵が奥が深いですね。何も考えずに淡々と塗っていくことで集中でき脳がスッキリしますが、自分と相性のいい絵柄に出会うのがまずは大事かもしれません。
塗りたくなるものに出会えるとモチベーションが上がりワクワクしますね。ぜひお気に入りの色鉛筆と絵柄で塗り絵タイムを楽しんでください。