食品サンプルというと、喫茶店やレストランなどで本物メニューそっくりに作られているものでお馴染みです。
一般の人も気軽に参加できる「食品サンプル体験」では実際に工房で食品サンプルを作れます。ものづくり・職人技が光る世界ですので、アートに近いところがあるのではないでしょうか。
今回は、実際に食品サンプルの製作を体験してみて、そのレポートも合わせてお届けいたします。
食品サンプルとは?
飲食店で陳列されている料理の見本、これが日本文化のひとつの食品サンプルです。実際の食べ物のような視覚を刺激されるリアル感が特徴です。
どのように作られているかというと、食材一つひとつ型取りし、形や色の調整をするほど工程は細やかです。
主な材料はメーカーによって異なります。かつてはロウを使用していましたが、現在は合成樹脂素材が多いようです。自宅ではちょっと扱いにくいことから食品サンプルの製作体験が人気です。
制作体験の良さって?
美味しそう!を追求し実際につくるとなると、技術的に表現の難しさもありそうですが、体験するとさまざまなものの見え方や発見があるかもしれません。
工作に近いところもあり、ワクワクするような体験はお子さんや外国人からも人気です。日本独自の文化や食材の特徴を深く知ることができます。
どんな風に作られている?
たとえば、天ぷらの場合はまず中身のエビやなすといった素材など、見えないところも作っていきます。その上から衣を被せて、本物の調理工程のような作業があります。
実際の料理は横にすると崩れてしまいますが、食品サンプルなら麺をフォークで持ち上げる表現も可能です。この臨場感のあふれる表現は食品サンプルならでは。このようにメニューや材料によっていろいろです。
食品サンプル製作体験に挑戦
今回筆者が体験したのは東京・池袋の「大和サンプル製作所」さん。体験メニューにはラーメンや天ぷら系、スイーツなどさまざまで選べますが、見た目が可愛いミニパフェをチョイス。
工房では様々なサンプルも販売されており、その種類やクオリティの高さにまじまじと見つめてしまいます。ストラップやマグネットサイズの食品サンプルも可愛いです。工房内は外国人観光客も多くスタッフの英語の説明が飛び交い和やかなムードです。
注意点と材料
手ぶらで参加できますが、以下に注意して参加しましょう
注意点
小学生以下のお子さんも参加できますが、食品サンプルの材料は食べ物ではないので口に入れないよう注意しましょう。材料が衣類などに付着すると落ちなくなる場合がありますので、汚れても良い服装で、手に付いたら必ず拭き取り作業を。
材料 ※工房で用意してもられる
準備した材料はこちらです
・シリコーン
・シリコーンガン
・トッピング6個
・口金付き搾り袋ソース
・パフェグラス
工房のスタッフから、材料や作り方、材料の使い方をレクチャーいただきます。完成例も見ながら、自分の作りたい完成形をイメージ。
作り方
土台と飾りをチョイス
パフェグラスとパフェの飾りを選べます。パフェの飾りは6種類選べますが、どれも可愛く選ぶのが楽しい時間です。
よく見ると飾りには表と裏があり、ツルツルしているのが裏、ザラザラとした本物らしい質感は表になります。サンプルの細かい技術が光ります。
クリームを重ねる
クリームのもとになるソースは合成樹脂で、あらかじめ柔らかくなった状態をシリコーンに入れて用意してくれます。ゆっくり出してパフェグラスの底に詰めます。ソースは触れないので質感ははっきり分かりませんが、硬すぎず柔らかすぎず、型崩れしない弾力性があります。
絞り袋にクリームを入れ、溢れないように注意しながら本物のクリームのように重ねています。
コツは重ねて高さを作ること、接着面より1cm程離して絞ることです。焦らずゆっくり動かせばいいのですが、失敗のやり直しがきかない一発勝負なので緊張します。
あらかじめ決めた飾りをつけていきます。一度置いたら動かすことはできません。軽く力を入れながらトッピングを飾ります。
正面から見て全ての部品が見える様にすると見栄え良く仕上がります。
固めたら完成
メモを挟めるクリップを真ん中にゆっくり差し込んで、メモクリップホルダーの完成です。自分で作った食品サンプルはその日に持ち帰ることができるので、家族に見せたら驚きそうです。
シリコーンの完全硬化は1〜2日ですが、数分経つと表面から硬化が始まります。完成後は1〜2日程風通しの良い場所において乾燥させます。乾くと消しゴムのような質感になり触ってもOKです。家族に触ってもらいびっくりさせましょう。
動画でもイメージできます
【まとめ】作る楽しみと完成後の喜び
食品サンプルは作る面白さ、作った後も使う楽しみがあります。見るだけで癒されるような温かみもありますので、こうして身近になるのは嬉しいですね。
自宅でできるキットもあるので機会があればぜひ挑戦してみてください。