クサカベのシャインパール固形水彩絵具は偏光顔料やパール光沢の顔料、高品質なアラビアガムを使い、溶けやすさにこだわった水彩絵具です。ラメのキラキラ表現が水彩で簡単に実現できるようになりました。混色や効果的にポイント使いすることで表現の幅が広がります。
今回はそんなシャインパール固形水彩絵の具の特徴や使い方に注目したいと思います。
どんな特徴の絵の具?
シャインパール固形水彩絵具は固形絵具です。筆に水をつけて、表面をなでれば色が溶け出し、そのまますぐに使えます。メタリック顔彩なので隠ぺい性に優れていることから、黒などの濃い色の紙にもしっかり発色します。白地と黒地で発色がまったく異なるのが特徴なんです。
顔料によってそれぞれ特徴があるので、にじみ表現から濃いラインまで、輝きの特徴を生かした表現を楽しめますよ。絵画以外にも工作、手芸、日常の手帳にラインを引いたり色彩を加えることもできます。
ころんと可愛い丸いプラスチックケース。キャップを外して他のケースと連結できるので、収納や持ち運びにも便利です。シャインパールだけでなく、マカロン 固形水彩絵具シリーズも同じパッケージなのでまとめて連結できました♪
カラーは全25種類!
シャインパールの種類は新商品も追加され、全部で25種類あります。今後も増える可能性はありそうですね。基本のシャインパールカラーに加えて
・螺鈿(らでん)系カラー
・蓄光(ちくこう)系カラー
があります。あまり聞きなれない言葉なので、カラーの特徴を詳しくみていきましょう。
偏光系カラー
こちらは偏光バイオレットです。偏光性のある顔料は、正面から見た色と、横から見た色の雰囲気が異なり、光によっても色が連続的に変わります。車のボディーの塗装にもありますが、見る角度によってキラキラが見え、落ち着いた輝きに効果的です。
白画用紙と黒画用紙にそれぞれ塗ると、同じ絵の具なのに全然違う色になるんだね!
描く紙の色や性質、水の量などでも雰囲気が違ってくるから面白いよ♪
螺鈿系カラー
こちらは螺鈿色ブルーです。貝殻を使った顔料として伝統的な日本画の材料でもおなじみ。一つ一つ粒が大きいので存在感があり、真珠のようにキラキラとした輝きが特徴です。粒子が大きいため、溶く水が多いとラメが水に流れて偏りやすいので注意しましょう。
蓄光系カラー
こちらは蓄光色ピンクです。蓄光とは明るいところで光を取り込み、暗いところで光る顔料のことです。蓄光顔料というと明るいところでは色味がなく、暗いところで発光すると黄緑色に発光するイメージですが、ピンクや黄色など、明るいところでも存在感あるカラーです。ポイントカラーとして使いやすく、暗いところでは一味違った表情を見せてくれます。
クサカベの動画でも発色の雰囲気が見られますよ
実際に使ってみよう
固形水彩絵の具はパレットいらずなので用意するのは水と筆、筆洗のみです。
水を筆にとって含ませる
使用したのは螺鈿色ブルーです。水を含ませた筆を絵の具の表面につけると、絵の具が溶け出します。水のコントロールはしやすいですが、キラキラ度合いが違ってくるので試し描きをするのがおすすめです。
白い紙に描いてみると
最初は水を少なめに、下にいくにつれて水の量を増やして違いを比べてみます。ノリがよくのびますが、
キラキラ具合はあるものの、色が目立ちません…。えっ、これでブルーなの?
っと一瞬疑いましたが、黒い紙に描いてみると
このように別人かと思うくらい色鮮やかにしっかり発色しました。メタリック顔料は白い紙の上でも十分きらめきますが、黒い紙に描いた方がより輝きが映え、絵の具の美しさが生かせるような気がします。ちなみに使用した紙はマルマンの図案スケッチブックとクリエイティブペーパー キャンソン ミ・タントのブラックです!
この違いなので、紙の色によって異なる発色の違いに、シャインパールの面白さを感じますね。
※撮影環境により光の具合で色目は変わります
ちなみに、筆を洗うとキラキラが残ってスノードームのようになります♪
写真だと伝えにくくて残念ですが、水を捨てるのがもったいなく感じる…それほど上質なキラキラなのでした。
混色してみる
他カラーの水彩絵の具との混色は大丈夫ですが、粒子の大きさが違うのに綺麗に混ざるのか?ということで試してみました。
使用したのは螺鈿色ゴールド。まずは何も混ぜずにそのまま紙に描きます。そして、絵の具が半乾きの状態で、同じく固形水彩絵の具のパステルイエローを重ねてみました。
分離することなく綺麗に混ざりました。絵の具の混ぜる量によって効果は違ってくるようです。ややくすんだ感じの柔らかい仕上がりに。絵の具が水と分離し、乾くまで雰囲気が変わってくるので、それを眺めるのもまた面白いです。
粒子が大きい顔料だから水彩のように濃淡で表現はしにくいかもしれないね
そうね。逆に、単体で厚塗りは特徴を生かせて綺麗に表現しやすいと思うよ
【まとめ】表現の幅を広めよう
こちらは黒い画用紙に、多めの水で混ぜた絵の具を垂らし、ふーと息で広げた模様。シンプルな表現ですがシャインパール絵の具によって迫力あるものになりました♪
表現したい効果によって、混ぜる水の量は変わってきます。水が多すぎるとキラキラが目立たないし、濃い目で重ね描きするとポイント使いにもなります。
他のカラーと合わせたり、水の量の調整でさまざまな発見がありますね。試し描きをしながら、仕上がりをチェックしてみましょう。きらめきを生かしたオリジナルの表現を楽しんでくださいね♪