みなさん、こんにちは!
いつもゆめ画材のブログへお越しいただきありがとうございます。
今日は前回の用語集 ツール編に続き、マンガの用語集 表現技法編の<ア行~ナ行>をまとめてみたいと思います。マンガ制作を始めたばかりの方も、これからマンガ制作を始めてみたい方にもご参考になれば幸いです。
ここにある表現技法はあくまでも参考ですので、作品の中で使用したいものを取り入れるといいでしょう。マンガは総合芸術とも云われる通り、作者の工夫次第で幾通りもの表現技法を自由に生み出すことが可能です。思う存分作品づくりを楽しんでくださいね。
描きたいマンガの雰囲気を表現するために、いろいろな技法を試してみるといいかも!
<ア行>
なし
<カ行>
描き文字
場面の効果音や擬音、キャラクターの心情や雰囲気を文字の情報として読み手に伝える方法です。この方法は特にマンガらしい表現技法といえるかもしれません。文字であると同時に、活き活きとした描写で音やにおいや温度などの五感を伝える表現に用いられる場合もあります。そのため描き文字では、大きさや配置、フォントのデザインが重要となるでしょう。
ちょうどこのブログの扉の画像(アイキャッチ画像)が「描き文字」よ。
かけ編み、カケアミ
一つの「かけ」は平行で等間隔に並んだ同じ長さの数本の線から成り立っています。「1かけ」を最小単位とし「2かけ」「3かけ」「4かけ」と交差する線を重ねてゆくことで絶妙な質感と濃淡が表現されます。「かけ」のひとつひとつは正方形状におさまるようにします。この「かけ」をランダムに重ねてゆくことで編んだような模様になることから「かけ編み、カケアミ」と呼ばれています。
ひとつひとつの「かけ」をきれいに描くことで美しい模様が完成します。付けペンを使い慣れない内は意外とむずかしい作業かもしれません。逆に付けペンに慣れるために原稿用紙にカケアミを描いてみることで、うまく付けペンを使いこなす練習になるでしょう。
こちらは通常のペンタイプでありながら付けペンの様に使用できる「新ペン先」新しい形でプロ仕様の自信作です。
インクのボタ落ちの心配もなく、一本のカートリッジで最後まで変わらない書き味を楽しむことができます。
速乾線、速記性に優れカケアミや集中線を早く美しく仕上げることができます!
カケナワ(縄かけ)
カケアミを描く時の基本パーツをヘビのようにカーブを描きながら繋げて、長い縄が複雑に重なっていくように描きます。基本パーツを緩やかなカーブを描くように並べるので、パーツの一部分が重なります。重なって見えない部分も含め「かけ」が正方形状になることを意識すると、完成した際によりきれいなカケナワとなります。
コマ割り
枠線の中にシーンやセリフなどを入れるコマの使用はマンガ独自ともいえる表現方法ですよね。このコマの配置やサイズ、形を考えることをコマ割りといいます。マンガ制作の上で重要なポイントとなります。
効果背景
登場キャラクターの心情などを背景の模様で表現する技法です。シーンの雰囲気を表す効果的なテクニックとなります。描き文字とセットにして描かれることも。効果背景には主に下記のようなものがあります。
①集中線(フラッシュ)
②スピード線(流線)
③ベタフラッシュ(通常のフラッシュの中心以外を黒く塗りつぶした集中線)
④トーン(スクリーントーン)を使った効果背景
効果背景を簡単に取り入れることができるトーン(スクリーントーン)も豊富です!
また作り手のアイディア次第で自由にバリエーションを増やすことができますのでオリジナルの表現を考案してみるのも面白いでしょう。
<サ行>
集中線、効果線
「集中」とある通り、一点に視線を集中させるような効果をもたらす表現です。集中線を使うことで求める場所に読み手の注目を集めます。また、集中線の先にあるものがシーンの中で重要な意味を持つということや、心情的な衝撃、驚きなども表現することができます。
人や物のスピード感や強調表現など、マンガ制作の中で大きなウェイトを占める技法と言えそうです。
(※効果背景の項の「①集中線(フラッシュ)」も参照。)
スパッタリング
筆やブラシにインクを含ませて、金属などでできた網目をこすりインクを細かく飛ばし、小さなシミを作るようにする技法です。
満点の星空など、ランダムで細かい模様を作るような表現ができます。
スパッタリング用の金網やキッチン用品のすくい網など(網の目の細かいもの)を使用すると便利です。網目を使用せずに筆やブラシを振る方法もあります。目的の場所以外にもインクが飛んでしまうため、汚したくない部分や他のコマにはあらかじめマスキングテープなどを使ってインクがかからないようにしておくと良いでしょう。
スピード線
人や物の動きなどを表現するための補助線の一種です。その名の通り動きやスピードを表します。流線とも呼ばれ効果背景の一種でもあります。静止画であるマンガがあたかも動きとスピード感を持っているかのように表現することで、読み手をストーリーの世界に引き込みます。
<タ行>
ツヤベタ
ベタ塗りですべてを黒く塗りつぶすのではなく、艶を表現するための影の部分を描くことを意識した技法です。影を描くことで、光によって艶のように輝いている部分やその様子などを表現することができます。
登場キャラクターの髪の毛や毛並み、金属や光沢のあるものの質感や光の反射などを表します。
<ナ行>
縄かけ、ナワアミ
※カケナワを参照
マンガを描いてみよう!用語集 表現技法編②<ハ行~ワ行>へつづくよ。お楽しみに♪