作品の構図や陰影、全体的なバランスなど、絵のトレーニングに欠かせない木炭デッサンは基礎力を上げたい人にとって欠かせません。そして、木炭デッサンをはじめるときに木炭の芯抜きが重要です。
このブログでは、芯抜き棒を使った木炭の芯の取り方をご紹介したいと思います。まだはじめたことがない方は参考にしてみてくださいね。
木炭の芯抜きって?
デッサン用の木炭には芯が入っています。炭の芯はまわりの炭とは性質が異なるので色味や定着が違ってきます。そのため、あらかじめ芯を取り除いておきましょう。
芯抜きは細い針金などで取ることもできますが、芯が取れやすい、専用の芯抜き棒もありますよ。
木炭の芯抜きは面倒だし、細目の木炭なんかは必要かな?
折れそうだし、芯抜き棒がないからやらなくていいかな〜
木炭の太さの問題ではありません。芯は材質が異なるからそのまま描くと発色や定着率が変わって作品に影響しちゃうよ
う〜ん。綺麗に作品を仕上げるためにも、芯抜きは欠かせないね。
面倒がらずにやってみよう
木炭の芯はどこにある?
木炭の枝を炭化した場合、枝の中心部を貫く道管の部分(水分や養分が通る管)に木炭デッサンに不向きな性質の炭が生じています。
円の中心の微妙に色が異なる部分ですね。これが木炭の芯になります。
木炭の端から端まで、金太郎飴のようにずーっと繋がってできています。
木炭の芯抜きアイテム
木炭の芯抜きは2種類あります。
金色のステンレス製のものと銀色のブラシ付きのワイヤー製のものです。
太めの木炭はどちらも使うことができますが、細めの木炭には銀色の細い方を使用します。金色の方はやや太いので、細い木炭に使用すると中でつまったり、木炭が折れるかもしれません。
さっそく芯抜きをやってみた!
まず準備をする
木炭と芯抜き棒のほかに、こちらのご用意をおすすめします。
- 手を拭くウエットテッシュ
- 机が汚れないように新聞紙などを敷く
- 木炭の先を整えるカッター
両手が炭で黒く汚れてしまうので、手元に濡れた雑巾なんかあると安心です。また、炭の粒子がふわっと舞いやすいので、作業台をマスキングして後片付けを楽にしましょう。
木炭にワイヤーを差し込む
用意したのは細めの木炭。ヤナギ 細軸のものを使用しました。初めての芯抜きとしては少しハードルが高そうですが、成功できれば太軸も上手にこなせそうです。
中心の芯の部分にワイヤーの尖っている方をゆっくりと刺し込みます。
力を入れて差し込んだら、木炭がポキッと折れてしまったよ!木炭は繊細だから、力の加減やコツがあるよね…
力まかせや勢いでやるのはやめてね。ワイヤーのねじりを利用しながら、くるくる優しく穴を掘る感じで。
ほじほじと丁寧に。最初はゆっくりやってみるといいね。慣れると結構面白いね
貫通させる
貫通させました!トンネルのような穴がうっすら見えました☆
貫通したあとも、何度か芯抜きを差し込んだりして木炭の芯を丁寧に落としていきます。
最後に木炭の粉をはらい落とす
最後に木炭をトントンと下にたたいて中の木炭の粒子を取り除きます。まだけっこう木炭が出てきます。
穴に息を吹きかけるのもよさそうですが、いろいろと汚れそうで怖いのでやりません。気になる人はやってみてもいいかもしれません。
カッターで整える
芯抜きを終えた木炭はカッターで先を尖らせるように削り、描きやすい形に整えます。
もうすでに両手は炭で黒いので、手拭きをそばに置いておいてよかったです。
木炭によりますが、柔らかいので削りやすいですよ。
【まとめ】芯抜きは慣れるととても簡単
最初は力まかせに芯抜き棒を入れてしまい、案の定木炭を割っていまいました。
失敗して短くなっても木炭は使えるので問題ないです。そして、2度目からはうまくできるようになりました。
太めの木炭はこの調子で金色の方で芯抜きをしながら、仕上げに銀色の方のブラシで木炭の粉をはらいましょう。
そして、木炭の芯抜きができたら、デッサンへと進みましょう!