プッシュカラーとは?カラーシートで切り絵やステンドグラスに挑戦

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みなさん、プッシュカラーをご存知ですか?中学校の美術の教材で、はじめて使った人もいるかもしれません。このプッシュカラーは切り絵やステンドグラス、日本画など、幅広い表現ができる驚くべきアイテムなのです。このブログではアート初心者でも簡単にできるプッシュカラーの使い方を紹介したいと思います。それでは実際にどのように使用するのか見ていきましょう♪

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プッシュカラーって何?

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押す絵の具=プッシュカラー(プッシュステンドカラーとも呼ばれます)は粘着面に転写できる色のついたシートです。粘着面のある台紙に切り絵の流れで図案をつくり、カットし、はがします。その上にカラー箔をのせて押さえるとカラーが転写します。

カラー箔の押さえ方を工夫したいろんなテクニックがあるので、フラットな色表現だけでなく混色表現やぼかし、スクラッチなどの技法を組合せることでユニークで豊かな表現ができるのです。

金箔を使用すれば水彩画の世界では表現しにくい日本画風にも仕上がるよ

日本画というと近寄り難いけれど、決まった工程通りでなくても表現できるんだね

常識にとらわれない発想が大事♪切り絵とプッシュカラーの組み合わせで絵の具を使わなくてもカラフルに表現できるの

切り絵に興味ある人は必見だね。カッターを使いながら色表現もできて、色々楽しめそう

プッシュカラーはどんな表現ができる?

プッシュカラーは透明タイプのステンドグラス風にも表現できます。こんなイメージ。

耐熱樹脂板を使用すれば、本物のステンドグラスとして窓にも飾れます。そして、切り絵風だとこんなイメージ。


切り絵風は絵本「モチモチの木」を思い出します。迫力のなかに情緒ただよう、味わいのある表現です。そして、日本画風だとこんな感じ。


金箔が作品に入ると重厚な感じがします。

どの作風も接着面にプッシュカラーをのせて表現しますが、絵の具をのせたように見えるから不思議です。プッシュカラーの付け方によって、グラデーションやぼかしをすれば表現の幅が広がりそうです。

プッシュカラーの流れ

プッシュカラーは中学生以来の筆者なので、まずは動画でイメージトレーニング。不透明タイプのステンドカラーの工程を参考にします。また、混色のやり方の動画も同じくチェック。

さっそくやってみよう

今回使用したのはこちら

日本画セットです。金箔を使いたいのでこちらをチョイス。セットには制作板とプッシュカラー22色+金5枚、フレーム用の外枠紙、飾り用のつり金具まで入っています!配分を気にせず金箔をたっぷり使えるのが嬉しい。

見本や説明書を見ると何やら難しそう。。作品になるのか心配ですが、とりあえずスタート!

用意したものはこちら

セットのほかに用意したものは、

OLFA 【10B】 アートナイフ

・デザインカッター
・鉛筆
・ボンド(仕上げ後フレームを作るときに)
・定規(プッシュカラーを粉状にするため)
・細筆(粉状にしたフッシュカラーを塗布する)
・つまようじ(カラーの修正時に使用)

になります。定規・筆・つまようじは表現を広げるために用意。細かいところもカットしやすいようアートナイフを用意。使いやすいアートナイフがあると手が疲れにくく、細密なカットで作品のクオリティに差が出ます。

プッシュカラーに挑戦

それでは、説明書をみながら始めていきます。

1 下絵を描く

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制作板(キャンバス)を用意。セットの制作板はフレームを取り付けるためにまわりに余白があります。この枠の中に鉛筆で下絵を描きます。
日本画の下絵の場合、小下図、大下図などの工程がありますが、その過程をスルーして直接描きこみます。

2 カッターでカット

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下絵が完成したらカッターでカットします。薄い紙なので力を入れずに簡単にカットできます。カットしたところを綺麗にはがせると気持ちいいです。

そして、着色したいところだけ、はくり紙をはがします。粘着部分に不要な色やゴミがが入ってしまうので全部剥がさずに必要なところのみはがします。

3 プッシュカラーをのせる

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着色したいカラーをのせます。指のはらで強く押しますが、そのあと鉛筆(ボールペンもOK)で輪郭をなぞるとフチまで綺麗にうつります。

4 静かにめくる

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静かにめくってみると着色されているのがわかります。が、少し色むらのある部分も出てきてしまいました。そんなときはカラーの別の部分でもう一度押せば綺麗にうつります。

下描きが鉛筆だと線がぼやけてカットしにくいことに気づき、油性ペンでなぞったあと、ねり消しゴムで線を消しました。

5 加色・混色・グラデーション

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ただ色をのせるだけでは平面的でどうも味がありません。そこで一度着色したカラーの表面を、爪楊枝で少し削り、粘着面を出してみます。

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そして、削ったところに加えたいカラーの裏面を定規で粉状にします。削りやすいよう、下に新聞紙などひくといいです。

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粉状にしたカラーを水彩筆でふわっと取り、加えたい箇所にのせると、色がうつりました。筆を使うと、粘着面を埋めるように混色ができるので、他にも色々な方法がありそうです。

次は最初に粉をおいてから、全体にカラーシートを覆う方法でやってみたいと思います。

カラーを着色するときは少しづつ色をのせていったり、修正したいときは削れるから後で調整しやすいね

カラーは粉状にすると散らばって汚れやすいから使う分だけ削ろう

粉が手についたら他にうつりやすいから水で洗い流したり、あらかじめ濡れ雑巾を用意しておくといいよ

6 はくり紙を剥がす→色をのせるを繰り返す

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この調子で試行錯誤しながら着色し完成させていきます。ポンポンと軽く乗せると淡く色がのります。

表現に好みが反映しやすいです。淡い表現をするために混色する色を決め、粉状にする作業も楽しいです。

粉状にして筆を使うと水彩・日本画気分を味わえるね

混色せずにぺたぺた貼るのが好きな人はステンドグラス風のアートがおすすめかも!

7 絵が完成!

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完成しました!粘着面を残し加色したところは、ベタつきを残さないよう筆で粉状カラーをまんべんなくのせるようにしました。

作品を保存するなら、水性の透明ニスを塗る方法や、画面保護剤のフィキサチーフ(スプレー式)を噴射するのがおすすめです。

 

黒い線が残せる切り絵とは違い、絵柄の境界線がないため、グラデーションや混色をすると絵がぼやっとなってしまいます。これはこれで味はありますが、下絵のイメージとかなり違ってしまいました。やり方やコツが分かって生かせるのは2度目かもしれません…最初は練習が大事!

8 付属のマットをつける

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付属のマットをつけていきます。枠上部のはくり紙をはがし、制作板の縁にマットをそろえて合わせます。そしてはくり紙をすべてはがし、マット全体にかぶせて貼り合わせます。

9 フレームをつける

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短い方のフレーム裏面に、ボンドを塗り制作板の縁にしっかり折り曲げるように貼り合わせます。長い方のフレームも同じように貼り合わせます。

10 ひもをつけて完成

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展示用のひもを通す部品を作品の裏側に貼り付けます。そしてひもを通して完成です!セットには飾るための部品も入っているので、贈り物にも最適ですね。

今回は4歳の娘と一緒に合作しました。絵の具だと汚れやすく小さな子どもには扱いにくいですが、プッシュカラーなら手も汚れにくく片付けも楽ちんです。飾れるように一生懸命作りたくなります。

【まとめ】表現の幅が広いプッシュカラー

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プッシュカラーの魅力は、限られた枠線の中でいかに自分らしく表現するかだと思います。絵柄はカットすると変えられませんが、色を変えたり加色できるのでじわじわと好みの表現ができます。

また、水を使わないので洗ったり乾かす必要がなく、とても手軽な感じがします。まだ挑戦したことがない人、ぜひトライしてみてくださいね♪

 

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