書道に関する豆知識や、用紙サイズを一覧にまとめてみました。参考にしてみてくださいね。
一般的な書道紙のサイズは?
学校などで使用される一般的な書道紙は半懐紙のサイズなります。同じサイズの書道紙でも、墨汁のにじみや厚み、製法などにより違った風合いがありますね。
いろんな種類の紙を試せるのも書道の楽しみのひとつだね
書道紙は和紙だけど、実は大きさによって様々な名前があるのよ
半懐紙の由来は?
和紙には基準となる「杉原紙」と呼ばれるものがありました。
杉原紙は「すいば、すいはらがみ」などと呼ばれ、昔、武士階級が特権的に用いる紙としてステータスの印でした。近世には庶民にまで普及しましたが、明治に入ると西洋紙の流入で急速に需給が失われてしまいます。
そこで、紙の節約のために杉原紙を半分に裁断して使い始めたのが半懐紙です。
半懐紙は明治時代頃から書道用に使われ始め、今では半懐紙(半紙)=習字用の紙という認識が強くありますね。
和紙の原料は?
和紙の原料は木の表皮の繊維である楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)、三椏(みつまた)の大きく3種類に分けられます。
それぞれの紙に使われる原料によって、紙の特徴や性質が違ってくるよ
手作りと機械の違いは?
和紙には手漉きと機械漉きで作られたものがあります。
手漉き
手漉きは一枚一枚手作業なので作る紙のサイズには限界があります。原料は楮、三椏、雁皮の割合が多いため、高級感があり、価格は高くなります。
機械漉き
一方、機械漉きは大きな機械で効率的に大量生産が可能です。木材パルプを主原料にして作られます。
紙の表裏はどちらが正しいの?
紙にも表裏があります。表と裏を確認するにはまず紙の表面を触ってみると違いが分かります。一般的には、
裏…少しザラザラした方
になります。手漉きの紙は裏面に見られる「刷毛目」で確認できます。作る工程で、大きな鉄板に貼りつけて紙を乾かし、鉄板と紙の間に空気が入らないように刷毛で裏面を撫でる作業があります。
そのため、手漉きの紙の裏面には刷毛の跡(刷毛目)があるのがわかります。
機械漉きの紙はこの手作業はないので刷毛目がつくことはないの。書道で紙の表と裏を間違えると違った質感に仕上がるよね。
デッサン用の画用紙はざらざらの面が表だからこんがらがっちゃうね
墨が不要で汚れない「水書」もある
2020年度より小学校低学年で水書用の筆などを使った授業が取り入れられました。水書の特徴として、
・「とめ・はね・はらい」3つの毛筆の感覚を学習できる!
・乾くと消えるので紙を変えずに繰り返し練習できる!
こんなメリットがあります。用紙のサイズ、筆の種類はさまざま、ペン付きのセットもあるのでお子さんの字を上達させたい親御さんにもおすすめです。
ちなみに、水書には水彩絵具などを使ってアートが楽しめる水筆ペンと呼ばれる筆もあるのでこちらの記事も参考にしてください→水筆ペン
書道用紙サイズ一覧表
書道用の用紙のほか、色紙や写経用の紙など和紙のサイズは以下のとおりです。
サイズ | 縦×横(mm) | サイズの目安 |
---|---|---|
半懐紙 | 245×365 | 全懐紙の半分位 |
半切1/3 | 347×450 | – |
全懐紙 | 365×495 | – |
半切1/4 | 175×675 | 半切サイズの1/4 |
半切1/2 | 347×675 | 半切サイズの1/2 |
半切2/3 | 350×950 | 半切サイズの2/3 |
半切 | 347×1355 | 全紙の幅の約半分 |
全紙1/3 | 450×695 | – |
全紙1/2 | 675×695 | – |
全紙 | 695×1355 | – |
連落 | 518×1355 | 全紙の3/4位 |
色紙 | 270×240 | 正方形に近い |
小色紙 | 182×212 | – |
寸松庵1/4 | 120×136 | – |
短冊並巾 | 60×363 | 短歌や俳句などに使用 |
短冊広巾 | 74×363 | 短歌や俳句などに使用 |
色紙倍版縦 | 270×480 | – |
WSM横 | 158×454 | – |
W3縦 | 221×546 | – |
写経 | 300×480 | – |
紙の種類、サイズはさまざま。ぴったりサイズの紙を見つけてね!書道道具もあわせてチェックしてみよう。